木材の浮造(うづくり)仕上げとは|メリット・デメリットとお手入れ方法を解説

木目の質感を表現できる木材の加工方法が「浮造(うづくり)仕上げ」です。
本来は無垢材に施される加工方法ですが、近年は突板化粧板などにも採用されています。
そこで今回は「浮造(うづくり)仕上げ」について、方法からメリット・デメリット、その他おすすめの加工方法まで“木材のプロ”が詳しく解説します。
1950年創業の柏田木材が自信を持って提案する木質系建材も紹介しますので、ぜひ最後までごらんください。
● 浮造仕上げの木質建材は、デザインに高級感をプラスします。
● 浮造仕上げの材料を選定する際は、必ずデメリットやお手入れ方法もチェックしておきましょう。
●「柏田木材」は1950年に奈良県で創業して以来、高品質な木質建材や技術開発支援に努め、産地にこだわった「突板化粧板(不燃・非不燃)・無垢材・不燃木材」を取り扱っています。
コンテンツ
浮造(うづくり)仕上げとは

浮造(うづくり)仕上げとは、木材の表面を研磨して年輪の凹凸を浮き立たせる加工技術です。
木材の柔らかい部分(夏目・早材=夏に速いスピードで成長した部分)を磨き落とし、硬い部分(冬目・晩材=冬にゆっくり成長した部分)を浮き立たせることで、独特の質感を表現できます。

刈萱(かるかや)と呼ばれるブラシや、ホイールサンダーなどの研磨用機器で表面を細かく磨いて仕上げます。
杉・桧・桐など柔らかい針葉樹は経年により表面が摩耗して木目が浮き上がりますが、その質感を新築時から表現できるのが浮造加工の魅力です。
近年は、オークやタモなどの環孔材※にも使用され、導管の周りだけが削れてワイルドな印象になることからデザインテイスト問わず多くの現場で採用されています。
※環孔材:広葉樹のうち、導管が年輪に沿って輪のように配列している樹種を指し、木目がはっきりと現れるケヤキ・クヌギ・クリなどが該当する
浮造仕上げは、均等でムラのない仕上がりにしたい場合は工場加工品がおすすめです。
柏田木材は、自社工場にて無垢材・突板化粧版に浮造をはじめとした特殊加工を施しています。
▶︎おすすめコラム:木材の仕上げ|塗装・研磨方法の種類やDIYとプロの違いを徹底解説
浮造(うづくり)仕上げのメリット

浮造仕上げのメリットは、意匠性と快適性のアップにあります。
- 表面に立体感が生まれて、“木そのもの”の高級感が加わる
- 表面の細かい凹凸によって、平滑な材料より光の反射を和らげる
- 表面の細かい凹凸によって、擦り傷や小さな凹みが目立ちにくくなる
- 床材に採用すると、素足で歩いても足触りが良く、滑り止めの効果もある
これらの点から、住宅・非住宅問わず浮造仕上げの木質建材は、多くの現場に採用されています。
浮造(うづくり)仕上げのデメリット・注意点

浮造仕上げの仕上げ材は、見た目の重厚感が増し、機能面でのメリットもあります。
ただし、内装に浮造仕上げの木質建材を採用する場合は、デメリットや注意点を事前に把握しておきましょう。
柔らかい樹種はキズがつきやすい
浮造加工は表面の細かいキズ・凹みが目立ちにくい反面、柔らかい樹種の場合はキズ・凹みが簡単についてしまいます。
浮造加工の上にウレタン塗装やUV塗装を施してキズ・凹みが付きにくくすることもできますが、塗膜を厚くしすぎると、触り心地や凹凸による陰影が損なわれる可能性があるので注意が必要です。
汚れやすい・拭き掃除しにくい
浮造加工は、表面に細かい凹凸ができるため、汚れやすく拭き取りにくい点は否めません。
汚れを落とすために無塗装の木質建材を水拭きすると、変形(反り・伸縮など)や変色のリスクがあるのでご注意ください。
色・木目にムラがある
浮造加工は通常、無垢材もしくは突板化粧板に施されます。
その際、同じ色合い・木目の材料を大量に入手するのが難しい可能性もあるので、大規模建築物などに採用する場合は事前にメーカーへ納品可能数量を確認しましょう。
比較的、無垢材より突板化粧版の方が、産地・色合い・木目が近い材料を揃えやすいとされています。
▶︎おすすめコラム:突板合板とは|メリット・デメリットから無垢材との違い、材料選定のコツを解説
▶︎おすすめコラム:突板合板と無垢材の見分け方|家具・フローリング・ドアの場合やプリント化粧板との違い
表面の仕上がりにムラが出る
浮造加工する際、ブラシやサンダーを使い人の手によって現場加工することは可能です。
ただし、どうしても表面の仕上がりにムラが出ます。
そのため、工場にて機械で研磨された製品を採用するのが一般的です。
塗装単価が高い
浮造仕上げの材料に汚れ・キズ防止として塗装するケースもありますが、通常の場合よりも塗装単価が高くなる点には注意しましょう。
なぜなら、きれいに仕上げるためには塗装前の下処理として手作業で木目(凹凸)の中まで丁寧に研磨処理する必要があるためです。
▶︎おすすめコラム:【木材】現場塗装・工場塗装はどちらがいい?それぞれのメリット・デメリットと最新塗料を解説
▶︎おすすめコラム:〈ウレタン塗装+木材〉メリット・デメリットや経年変化、その他塗料との違いを解説
浮造(うづくり)仕上げのお手入れ方法

浮造仕上げの木質建材は、表面のお掃除やメンテナンスに少々コツが必要です。
- 基本的には掃除機をかけたり硬く絞った雑巾で水拭きしたりする程度にとどめる
- 表面の水分はすぐに乾拭きする
- 洗剤を使う場合は、無垢材用もしくは中性洗剤を薄めたものを使う(必ず目立たないところで試してから使う)
- 現場での塗装やワックス・コーティングは要注意(塗りムラになる可能性がある)
- たわしなど固いものでは擦らない
- 無塗装品で表面が乾燥してささくれてきたら、植物系オイル塗装をする(必ず事前にメーカーへ確認する)
これらの注意点を押さえれば、いつまでも床や壁、家具などを美しく保てます。
その他のおすすめ木材加工|なぐり・モルダー・ワイピング・Vカット・エンドマッチ

浮造仕上げの他にも木材に施す加工技法はいくつかあります。
見た目が変わるものから、納まりを良くするためのものまでありますので、プランに合わせてメーカーへオーダーしましょう。
なぐり加工
なぐり加工とは、木材の表面を削って独特の削り跡をつける加工技法です。
個性的なデザインにしたい場合に採用されます。
モルダー加工
モルダー加工とは、モルダーと呼ばれる機器で木材の4面(表面・裏面・左右面)を平滑に仕上げる方法です。
木材のムラを抑えたり、細かい寸法調整ができ、滑らかな質感に仕上がります。
超仕上げ加工
超仕上げ加工とは、木材の表面を0.1μm以下ととても目の細かいサンダーで研磨し、鏡面のように滑らかに仕上げる方法です。
同じく表面を平滑にするモルダー加工よりもさらに艶が出て、無塗装でもまるで塗装したかのような光沢が現れます。
ワイピング加工
ワイピング加工とは、木材の導管(木目を形成する管)に塗料を浸透させ、乾ききる前に表面を拭き取ることで、木目の柄を際立たせる塗装技法です。
完全に塗料が乾燥してから表面を研磨すると、導管部分のみが着色されます。
Vカット加工

突板化粧版(合板)の基材にV字型の溝をほり、曲げ加工しやすくします。
直角だけではなく指定角度での加工が可能です。
実(さね)・エンドマッチ加工

板材の長手方向に凹凸状の溝を作る加工を「実(さね)加工」と呼び、短手方向に施すのを「エンドマッチ加工」と言います。
凹と凸が噛み合い、板と板を連結できるため、主に羽目板やフローリングなどで用いられる加工です。
柏田木材は、木材・木質建材の製造や加工から特殊塗装まで、全て自社工場にて行なっております。
オリジナル塗装の調色や艶の調整、その他、他の建材メーカーではあまり取り扱わない機能性塗料もお選びいただけますので、木質建材選びでお悩みの方は、ぜひ弊社までご相談ください。
▶︎おすすめコラム:木材加工|種類と特徴、オーダーメイド製品のメリット・デメリットを解説
木材の加工・塗装を全て自社工場で行う “柏田木材”

柏田木材は、林業・製材業で世界的に有名な奈良県五條市で「無垢材・不燃木材・突板化粧板・不燃パネル」を取り扱う建材メーカーです。
木材を知り尽くしているメーカーだからこそ、お客様のご要望やプラン・現場の条件に最適な材料を提案いたします。
木質建材の加工・製造に加えて特殊塗装も全て自社工場で手掛けているため、「内外装の防火規定に対応できる・表面耐久性が高い・変色しにくい・環境と人にやさしい・産地にこだわった」木質建材をお探しの方は、ぜひ弊社へご相談ください。
● レパートリー豊富な「塗装・表面加工ラインナップ」
● 木材の切削・接着・着色・塗装を全て自社工場で行うことによる「高い品質安定性の確保」
● 木材産地に近い立地による「リーズナブルな価格の実現」
● SDGsやカーボンニュートラル実現に貢献できる「国産材(県産材・地域材)の活用」
● “こだわり”を実現できる「特注加工・開発支援・OEM製造」
● 施工効率を高められる「自動倉庫管理のオンタイム納品」
突板化粧板(非不燃・不燃)

対応樹種:杉・桧・米栂・米松・オーク・バーチ・メープル・ウォルナット・チーク・チェリー・アッシュ・カリン・カバなど40樹種以上
【不燃タイプ】
| 種類 | 厚みmm | 幅mm | 長さmm | 塗装 |
|---|---|---|---|---|
| 規格サイズ | 6・9 | 450 | 1818・2424 | ウレタン塗装 |
| 特注サイズ | 3〜90 | 〜1,220 | 〜2424 |
【非不燃タイプ】
| 種類 | 厚みmm | 幅mm | 長さmm | 塗装 |
|---|---|---|---|---|
| 規格サイズ | 6・9 | 450 | 1818・2424 | UV塗装 ウレタン塗装 無塗装 |
| 特注サイズ | 3〜90 | 〜1,220 (UV塗装品は60〜450) | 〜4000 (UV塗装品は1500〜4000) |
無垢材(羽目板)

対応樹種:杉・桧・唐松
| 樹種 | 厚みmm | 幅mm | 長さmm | 塗装 |
|---|---|---|---|---|
| 杉・桧 | 10〜18mm | 70〜180mm | 1,500〜4,100 | 無塗装 ウレタン塗装 オイル塗装 UV塗装 オスモUVオイル塗装 |
| 唐松 | 要相談 | 要相談 | 要相談 |
不燃木材

対応樹種:杉・桧
| 種類 | 厚みmm | 幅mm | 長さmm | 塗装 |
|---|---|---|---|---|
| 羽目板 ルーバー | 12~90 | ~450 | 1500~ | 無塗装 不燃ウレタン塗装(白華抑制タイプ) |
まとめ
浮造仕上げの木質建材は、デザインに高級感をプラスします。
そのほか、光の反射を和らげたりキズ・汚れを目立たなくする効果もあり、住宅・非住宅問わず内装仕上げ材に採用されるケースは珍しくありません。
ただし、浮造仕上げの材料を選定する際は、必ずデメリットやお手入れ方法もチェックしておきましょう。
柏田木材は1950年創業以来、時代と共に様々な木質建材の製造・販売を行ってまいりました。
「木目を活かした内外装デザインを実現させたいが思うような不燃材料が見つからない」という方は、ぜひ柏田木材までご相談ください。
各地の良質な木材を取り扱い、無垢材・不燃木材、不燃・非不燃突板合板を製造しております。


