フローリングの幅はどのくらい?一般的な寸法と流行・おすすめタイプを紹介
日常的によく目にするフローリングですが、その“幅”の種類や選び方はあまり知られていません。
そこで、今回は「フローリングの幅」について、種類やそれぞれのメリット・デメリット、平均的なサイズと戸建て・マンション・賃貸におすすめのサイズ、フローリングを選ぶ際のチェックポイントを紹介します。
木の魅力を生かした設計デザインを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
● 同じ樹種から作られるフローリングでも、幅によってインテリアデザインの雰囲気が変わります。
● フローリングを選ぶ際は、見た目だけではなく素材や長さ、サイズ、厚さもチェックしましょう。
● 私たち「柏田木材」は、1950年に奈良県で創業して以来、国内外から上質な木材を仕入れ、高品質な木質建材を製造販売しております。
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フローリング幅によって見え方は変わる?
フローリングは、リビングなど広いスペースへ施工されるため、その幅によって内装デザインの印象が変わります。
幅の狭いフローリングは継ぎ目ラインがたくさん現れ、逆に幅広のフローリングは継ぎ目ラインの数が少なくなるからです。
例)3m×3mの空間へフローリングを施工した場合
フローリング幅 | 継ぎ目ラインの本数 |
---|---|
90mm | 33〜34本 |
150mm | 20本 |
フローリングの色合いにもよりますが、白木に近い明るい色のフローリングを選ぶと、この継ぎ目ラインが目立ち、本数が多い・少ないで雰囲気は大きく変わってきます。
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フローリング幅の一般的な寸法一覧
市場へ出回っているフローリングの幅は、主に以下の種類に限られます。
- 35mm
- 57mm(ヘリンボーン張り※標準サイズ)
- 75mm
- 90mm
- 120mm
- 150mm
- 200mm
- 300mm(303mm)
これらラインナップのうち、メーカーや商品シリーズによって幅の種類は異なります。
無垢フローリング材は、湿度変化による反りや木割れのリスクを抑えるために「90〜120mm」のサイズが標準です。
技術上は200mmを超える幅広の無垢フローリング材も作れますが、大径木が必要で反りを抑えるために厚みを20〜30mmにしなくてはいけないため、高額になります。
そのため、200mm以上の幅広フローリングを選定したい場合は、複合フローリングがおすすめです。
※ヘリンボーン張り:短いピースをV字になるように張り合わせるデザイン手法で、ニシンの背骨(Herring bone)のように見えることからこの名がついている
フローリングを選ぶ際は、まずメンテナンス性やコストを踏まえて「無垢・複合どちらにするのか」を決定し、そこからフローリング幅を検討しましょう。
特に広範囲へフローリングを施工する場合は、幅の種類によってコストが大幅に変わる可能性があります。
細幅・幅広タイプのメリット・デメリット
平均的なフローリング幅は90mm程度で、それよりも幅が狭いタイプを「細幅」、幅が広いタイプを「幅広」と呼ぶケースが一般的です。
それぞれメリットとデメリットがあるため、材料を選ぶ際は事前に把握しておきましょう。
細幅タイプ(90mm未満)
【メリット】
- 部屋の奥行き方向に継ぎ目ラインが並ぶと、遠近感や奥行き感を強調できる(トイレなどコンパクトな空間におすすめ)
- カジュアルな雰囲気になる
- 材料コストは比較的リーズナブル
【デメリット】
- 継ぎ目ラインの目立つ樹種だと、空間が狭く感じる場合もある
- 商品の選択肢が少ない(作っているメーカーが少ない)
- 木目が目立つ樹種や節が多い材料だと雑然とした印象になる可能性がある
- 施工コストが高くなる可能性がある
幅広タイプ(120mm以上)
【メリット】
- 継ぎ目ラインが少ないため、重厚感・高級感のある落ち着いた印象になる
- 継ぎ目ラインが少ないため、広々とした印象になる
- 大きな木目や自然な節が美しく現れる
- 継ぎ目ラインが少ないため、掃除しやすい(汚れがラインに溜まりにくい)
- トレンドであることから商品の選択肢は細幅タイプよりも多い
【デメリット】
- 材料コストは高め
- 湿度変化による変形(反り・伸縮など)が現れやすい
フローリングを選ぶ際は、まず標準的な「90〜120mm」幅のタイプから検討し、サンプルを取り寄せて細幅がいいのか幅広がいいのか比較しましょう。
その際に、無垢フローリング・複合フローリングそれぞれにした場合のコストチェックも忘れないようにしてください。
戸建・マンション・賃貸|おすすめ&流行のフローリング幅は?
結論から言えば、戸建住宅・マンション・賃貸物件それぞれでフローリング幅が限定されることはありません。
しかし、最近のトレンドや傾向を見ると、以下の特徴が見られます。
- ハイグレードで高級感のあるインテリアが求められる戸建住宅・マンションは「150mm」以上の幅広がトレンド
- 定期的な張り替えをする可能性のある賃貸物件は、施工効率性と材料コストのバランスが良く汎用性の高い「90〜120mm」が種類
※賃貸物件の場合、フローリングの張り替えは賃貸人の負担(参考:国土交通省|原状回復をめぐるトラブルとガイドライン)
ただし、デザインコンセプトによっては上記の特徴に当てはまらない物件もあるため注意しましょう。
フローリング幅を検討する際は、同じ樹種や色合いでも細幅・幅広とでは見え方が違うという点が重要です。
フローリングの幅以外のチェックポイントと選定方法
では、実際にフローリングを選ぶ際の流れとチェックポイントを紹介します。
これから紹介します5つのチェックポイントに沿って材料を選ぶのがおすすめです。
「無垢」か「複合」フローリング
まずは、無垢フローリングにするのか複合フローリングにするのか検討しましょう。
見た目はほとんど同じに見えても、特徴は大きく異なります。
【無垢フローリング】 | 単層フローリングとも呼ばれ、原木を乾燥させて羽目板の形状へ製材した床材。 湿度変化による変形リスクはあるが、踏み心地が柔かく、自然な木目と色合いが魅力。 また、浅いキズやシミは研磨で補修できる。 |
【複合フローリング】 | 突板や挽板など薄い表面材と、合板などの基材を接着した床材。 経年によって表面材が剥離する可能性はあるが、寸法安定性に優れ、変形リスクが低い。 また、深いキズがつくと基材が見えてしまうため、研磨による補修は難しい。 |
ちなみに、無垢フローリング材と複合フローリング材は「無垢の方が高い」と言われることもありますが、一概にそうとも限りません。
複合フローリングでも希少価値が高い樹種の突板や挽板を表面材としている場合は、無垢フローリング材よりもコストが高くなる場合もあります。
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木目・色味の種類(樹種)
樹種によって木目の目立ち方や全体の色味が変わります。
明るく広々と見せたい場合は、淡褐色の杉や桧がおすすめです。
国産材で多く取り扱われているため、リーズナブルな価格で無垢フローリングを採用できます。
最近は敢えて節の多い部分を選び素朴でナチュラルな風合いに仕上げる「ラスティック※」タイプも人気です。
※ラスティック:「素朴な・田舎風の」などの意味をもち、敢えて節や色むらのある部分を残して自然な仕上がりにするデザイン
長さ・ユニットサイズ
フローリングの幅は見た目の雰囲気を変えますが、長さは主に「施工効率性・材料ロスの量・現場での保管場所」に影響します。
フローリングには主に以下の種類がありますので、施工面積や施工費の平米単価を踏まえてコストパフォーマンスのよい材料を選びましょう。
【ソリッドタイプ(OPC)】 | 無垢フローリング材にある形状で、一枚ごとに施工するタイプ。 広葉樹は長さ1820mm程度もしくは乱尺タイプが主流で、針葉樹は1820~4000mmまで様々な長さがある。 木目や色合いの異なる板材を自由に並べられる点がメリットで、材料ロスが少ない。 ただし、施工手間が増えるため、工事費が高くなる可能性がある。 |
【ユニタイプ(UNI)】 | 長手方向にだけ材料を継いでいるタイプで、こちらも無垢フローリング材によくある形状。 ソリッドタイプと同様に一枚ごとに自由な並べ方ができて材料ロスを減らせるが、床材を一枚ずつ固定するため、工事費が高くなる可能性がある。 |
【集成タイプ(FJL)】 | 複数の板材を接着してパネル状にしたタイプで、最も一般的。 無垢フローリング材にも複合フローリング材にも採用されており、材料ロスの可能性があるものの、ソリッドタイプやユニタイプよりも施工効率が高い。 ソリッドタイプややユニタイプに比べて幅広にしやすく、90〜150mm程が主流。 パネル全体のサイズは455×910mmや910×1820mmが多い。 |
基本的に、広葉樹はソリッドタイプの価格が高く、針葉樹はソリッドタイプが最もリーズナブルです。
なぜなら、広葉樹は希少性の高い輸入材が多い一方で、針葉樹は国内でも良質な材料を仕入れやすく、ユニタイプや集成タイプでは加工手間が増えてコストへ反映されてしまうからです。
ただし、高価な床材ほど変形リスクが少なく施工しやすい訳ではありません。
変形リスクの高さは「ソリッド>UNI>FJL」であるのが通常とされています。
厚さ
フローリングは厚さにも種類があります。
国内メーカーの製造するフローリングは標準的な厚さは12・15mmですが、リフォーム用(既存床へ上貼りするタイプ)の6・8mmタイプと薄いものもあります。
逆に、輸入フローリングは18・20・22mmと日本の標準的なものよりもかなり分厚いものもあるため注意しましょう。
見た目だけで選んでしまうと、床の納まりを工夫しなくてはならなくなったり、取り合い部分で使う造作部材のサイズレパートリーが合わなかったりするケースも珍しくありません。
表面塗装加工
フローリングの表面加工は、ナチュラルな風合いのオイル塗装から一般的なウレタン塗装、耐摩耗性が高く加工できるメーカーが限られるUV塗装まで、幅広い種類があります。
表面塗装の方法によって、艶感など見た目も変わるため、事前にどのようなオプションがあるのかをチェックしましょう。
柏田木材のフローリング材は、下記の特殊塗装にも対応しております。
● 耐汚・シミ防止塗装
● キズ防止塗装
● 滑り止め塗装(ノンスリップ塗装)
● 経年変色ムラ防止塗装
● 日焼け(変色)防止塗装
● ラスティック加工塗装(超低グロス塗装)
● 床鳴り防止塗装(フローリングの裏面も塗装し、湿度変化の影響を抑える技術)
ロット数によっては上記以外の特殊加工も承っておりますので、「こんな機能のフローリングが欲しい」という方は、お気軽にご相談ください。
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高品質なフローリングは柏田木材にお任せください
私たち“柏田木材”は、1950年に奈良県で創業して以来、良質な原木を仕入れて様々な建築木材へ加工販売する木質建材メーカーです。
その製品は、無垢フローリングや複合フローリング、無垢材、集成材、框材、羽目板材と多岐に渡り、多くの現場へご採用いただいております。
種類 | サイズ(mm) |
---|---|
無垢フローリング材 【国産杉・国産桧】 | 長さ:1960・3960(エンドマッチなし)、1950・3950(エンドマッチあり) 幅:120 厚さ:15 |
無垢フローリング材 【国産唐松・欧州産唐松】 | 長さ:1950・3900(エンドマッチなし)、1940・3890(エンドマッチあり) 幅:105 厚さ:15 ※上記以外に、1820×120×15(エンドマッチあり)のラインナップあり |
無垢フローリング材 【レッドパイン】 | 長さ:1820(エンドマッチあり) 幅:111・135 厚さ:15 |
柏田木材では、上記以外の規格品に加えて、特注品として以下のフローリング製造も承っております。上記以外のサイズやのフローリング材は、下記の特殊塗装にも対応しております。
● 規格サイズ以外のサイズ
● 規格品以外の樹種
● 産地を指定した原木(国産材・地域材・県産材など)
● 複合フローリング
※製造の可否はロット数によって異なりますので、詳細はお問い合わせください。
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柏田木材が長年ご愛顧いただいている理由は、ずばり多彩で高品質な当社の技術力にあります。
- レパートリー豊富な塗装・表面加工ラインナップ
- 木材の切削・接着・着色・塗装を全て自社工場で行うことによる高い品質安定性の確保
- 木材産地に近い立地によるリーズナブルな価格の実現
- 良質な国産材(県産材・地域材)の活用
- “こだわり”を実現できる多彩な特注加工・OEM製造
- 自動倉庫管理のオンタイム納品による施工効率性アップ
柏田木材は、自社製品を販売するだけに留まらず、お客様のご要望や課題を伺いながら仕様を共に決めていく“開発支援”や、“特注製造”も行っています。
そのため、材料選定やデザイン構想段階から製造まで一貫したサポートを提供できる点が弊社の強みです。
「こんな材料があればいいのに」というお悩みを解決するお手伝いをいたします。
まとめ
フローリングを選ぶ際のポイントは、コストや樹種だけではありません。
材料の幅によってインテリアデザインの雰囲気が変わります。
また、施工効率や材料ロスにも影響があるため、じっくり検討しましょう。
“柏田木材”は、良質な原木を仕入れて多種多様な商品を製造しているからこそ、木材のプロとしてお客様のご予算・設計デザインに合う木質床材を提案いたします。
「木質建材を使いたいが経年変化が心配」
「既製品の材料では設計デザインにフィットしない」
「国産材を使いたいがコスト面などでハードルが高い」
「希少樹種を使いたいが必要量の材料が確保できない」
「ウッドインテリアを採用したいが耐久性が心配」
そんなお悩みを抱えている企業様を、私たちがしっかりサポートいたしますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。