木材の「木表・木裏」とは|どっちが上?見分け方・反りの違い、使い分けを解説

木材の「木表・木裏」とは|どっちが上?見分け方・反りの違い、使い分けを解説

木材には、表面(木表)と裏面(木裏)があり、それぞれ質感や反り方に違いがあります。

この特徴を知らずに無垢材などを施工すると、引き渡し後に変形や割れが生じてクレームになりかねません。

そこで今回は、木材における木表・木裏の見分け方や反り方の違い、それぞれのメリット・デメリット、使い分けについて詳しく解説します。

反りにくい木材や、1950年創業の柏田木材が手がけるおすすめのプロダクトも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

コラムのポイント

⚫︎板目の木材には「木表」と「木裏」があり、表面の質感や反り方に違いがあります。

⚫︎施工の際には、木材の特徴を理解して、できるだけ変形しないように工夫する必要があり、場合によっては「反りにくい」材料を選ぶことも重要です。

⚫︎「柏田木材」は1950年に奈良県で創業して以来、産地にこだわった「無垢材・突板化粧板・不燃木材・集成材」などを取り扱い、木質建材の製造から加工、塗装まで全て自社工場にて一貫して行なっております。


木表と木裏の見分け方とは

木表と木裏の見分け方とは

木材には木表(きおもて)と木裏(きうら)があり、丸太のどの部分から切り出したかによって分かれます。

木表丸太の断面方向(短手側)からみた場合に、樹皮に近い側面
木裏丸太の断面方向(短手側)からみた場合に、年輪の中心に近い側面
木材の木表と木裏

そのため、木材の両面が木表・木裏で分かれるのは、丸太の繊維と平行方向にカットする「板目」の場合のみで、丸太の繊維と直行方向にカットする「柾目」では木表・木裏を区別しません。

木表・木裏と木目の関係

ちなみに、木材の品質や等級を評価する指標のうちの1つが「最大矢高※」で、この数値によって丸太ごとの反り特性を判断でき、A材(=直材)・B材(=小曲り材)・C材(=曲り材)などに分類されます。

※最大矢高(やだか):木材の内曲面において、樹幹軸方向の端点を結んだ直線からの内曲面の最大高さ

最大矢高
(引用:広島県|県産材生産の収益性向上のための 採材シミュレーションソフトウェアの開発


「木表・木裏」反り方の違い

木材の反り

木表と木裏は単にどちらの側面を表すかを示す用語ではなく、性質にも違いがあります。

特徴的なのは反り方の違いで、木表と木裏では、乾燥収縮(=含水率の変動)による反り方が異なる点には注意が必要です。

木表 木表側から見て凹むように反る
木裏木裏側から見て山形に反る
(引用:林野庁|木のことを知りたい 詳細

一般的には、針葉樹のような含水率が高い樹種ほど反りやすく、広葉樹ほど反りにくいとされています。

▶︎おすすめコラム:木材強度に大小はある?方向・年数・樹種による違いやその他建材との比較

「木表・木裏」のメリット・デメリットと適した用途(使い分け)

「木表・木裏」のメリットとデメリット

同じ木材の両面に木表と木裏がありますが、内外装の仕上げ材として板目材を使用する場合は、どちらを表面にするかによってメリットとデメリットが異なります。

木表【メリット】

⚫︎木裏側よりも、明るく淡い色の樹種が多い(採取部位によって差がある)
⚫︎木裏側よりも、木目の幅がダイナミックで広め
⚫︎木裏側よりも、木肌(質感)がなめらかできめ細かい
⚫︎硬くて強度が高い

【デメリット】
⚫︎木裏側よりも約2倍収縮し、反りやすい

【適した用途】
⚫︎内装仕上げ材(人の手が触れる壁など)
⚫︎テーブル天板やカウンター材
⚫︎扉やドアの面材
⚫︎フローリング
木裏【メリット】

⚫︎木表側よりも、木目の幅が細かく繊細な印象
⚫︎木表側よりも、木肌(質感)が粗くささくれ立ちやすい


【デメリット】
⚫︎木表側よりも、柔らかく強度が低い
⚫︎木表側よりも、濃く暗い色の樹種が多い(採取部位によって差がある)
⚫︎木表側よりも、木目の境目※が割れやすい

【適した用途】
⚫︎ウッドデッキ・濡れ縁の仕上げ材・外壁材・破風板など外装材(山形に反り、雨水がたまらず流れ落ちやすい)

※木目の境目:春材(早材)と秋材(晩材)は色や強度が変わり、それが交互に形成されることにより、年輪の模様がつくられる

春材・秋材の違い


ポイント

木質建材を仕上げ材に用いる場合は、木目の美しさや色合いだけではなく、質感や反り方なども踏まえて、総合的に材料選定することが重要です。

さらに、長持ちさせたい場合は、塗装仕上げの種類にもこだわりましょう。

「柏田木材」は、木材の加工はもちろん、UV塗装など特殊塗装も含めて、全て自社工場・自社スタッフにて対応しておりますので、どんな木質建材を選ぶか迷っている型は、お気軽に弊社までご相談ください。



木表・木裏を使い分ける際の注意点

杉羽目板
杉羽目板

施工部位によって木表と木裏を使い分けるのが最善の方法ですが、その際には注意すべき点がいくつかあります。

現場によっては使い分けが困難

中規模以上の現場や、壁面全体など、施工範囲が広いと、木材1本ずつで木表と木裏を見分けて施工するのが困難な可能性があります。

大量の木材をそれぞれどちらの面か確認しながら施工すると、工期と予算が余計にかかってしまう恐れがあるためです。

柏田木材の羽目板やフローリング材は、木表・木表をご指定いただき、エンドマッチ加工・溝ほり加工が可能ですので、お気軽にご相談ください。

▶︎おすすめコラム:エンドマッチ加工とは|フローリング・羽目板選びのポイントを“木材のプロ”が解説

木表・木裏のどちらを仕上げにしても変形する可能性がある

木表と木裏のどちらを仕上げ面にしても、木材の樹種によっては反りが大きく現れて、機能面やデザイン面で不具合を起こす場合があります。

特に、屋外での施工では、木材の反りが取り付けビスの固定力に耐えられず、大きく割れる可能性があるため、できるだけ反りにくい建材を選ぶことが重要です。

木材の反りを抑えるための工夫が必要

木材を現場で保管する際には、反りができるだけ出ないようにするための工夫が必要です。

  • 木材が現場に納品されたら、できるだけ早く施工する(時間が経つと木材含水率が変化する)
  • 木材は、雨風や直射日光が当たらない場所で保管する
  • 幅の狭い材料を採用する(幅が狭い材料ほど、矢高も小さくなる)
  • 板材を厚くする※2
  • 木材は、積み重ねてさらに重しを乗せて、テープや紐で縛り固定して保管する
  • 木材の表面を塗装して、木材含水率を安定させる(湿気・乾燥の影響を最小限に抑える
  • 板材の裏側から反りどめの補強をする
  • テーブルの天板やカウンター材は、アリ溝※3をほり、そこに硬い材料をはめ込んで反りを抑える
  • テーブルの天板やカウンター材は、裏面に金属製の反りどめ金具(桟)を取り付ける

※1 無垢フローリングは幅150mm程度までは厚さ15mmでも良いが、幅200mmは厚さ20mm程度あると反りを抑えられる
※2 アリ溝:板材の裏側(長手方向)溝をほり、そこに蟻桟(ありざん)と呼ばれる材料をはめこみ、くさびのように変形を抑える方法(溝は奥に向かって広がる)

ポイント

木材の反りを抑える方法はありますが、無垢材では完全に変形しないようにすることはできません。

そのため、製造過程の加工により、反りのリスクを抑えた材料を選定しましょう。



反りにくい木材の選び方

反りにくい木材の選び方

反りにくい木材にはいくつかの条件がありますので、材料選定の際にはポイントを押さえましょう。

反りにくい樹種

木材は、樹種によって反りにくさが異なります。

高密度・高比重の広葉樹は含水率の変動による影響が少ないのが原則で、以下の樹種は建材として多く使用されています。

  • カバ(樺)
  • オーク
  • ナラ
  • メープル
  • ウォールナット

ただし、これらの硬くて重い木は、細工しづらく施工効率が下がる可能性がありますのでご注意ください。

丸太の反りが少ない部位から採取されているか

1本の丸太から採取された木材でも、どこの部位かによって反り具合は異なります。

木材の反り具合を評価する1つの指標が「収縮比」で、木の繊維が乾燥で収縮する比率を指します。

繊維方向繊維収縮比
接線方向10
繊維(軸)方向1
放射方向5
木目の向き

収縮比の値が大きいほど、乾燥で変形しやすく反りやすく、接線方向が表面に現れる「板目(いため)」の材料には注意が必要です。

適切な含水率であるか

適切な含水率の値まで木材が乾燥していないと、少しの湿度変化で反りを生じる可能性があります。

JAS規格※では、木材の種類によって適切な含水率を定めていますので、材料選定の際にはこれに則しているか確認しましょう。

※JAS規格:Japanese Agricultural Standardsの略称で「日本農林規格」を指し、農林水産物とその加工品の品質や生産・管理方法における農林水産省が設ける基準

木材の種類含水率の基準
造作用製材15%もしくは18%以下
構造用製材仕上げ材は15%もしくは20%以下
未仕上げ材は15%もしくは20〜25%以下
下地用製材15%もしくは20%以下
広葉樹製材10%もしくは13%以下

工場で塗装された木材か

木材は現場で施工後に塗装仕上げすることも可能ですが、無塗装の状態が長いと、周囲の湿度変化によって反りや割れを生じる可能性があります。

このリスクを軽減するために効果的なのが「工場で塗装された木材を使用する」方法です。

工場塗装済み木材は、現場で保管している間に反りが生じにくく、木材をキズ※・汚れからも守れます。

※すり傷のみで、物がぶつかってつく引っ掻きキズや凹みは塗装で防げない

ポイント

『柏田木材』は、特殊塗装も含めて全て自社工場で作業しており、高品質で納品後すぐに施工できる「工場塗装済み木質建材」を提供しております。

木材の塗装についてさらに詳しく知りたい方は、下記コラムも併せてご覧ください。

⚫︎【木材】現場塗装・工場塗装はどちらがいい?それぞれのメリット・デメリットと最新塗料を解説

⚫︎【ウレタン塗装+木材】メリット・デメリットや経年変化、その他塗料との違いを解説


施工部位に応じて無垢材以外を使う

施工部位に合わせて、無垢材よりも反りにくい以下の木質建材を使う方法もおすすめです。

木質建材の種類特徴
突板合板丸太を厚さ0.2〜0.3mmにスライスした突板(つきいた)と、合板やMDFを接着した化粧板で、無垢材の質量が少ないため反りにくい
集成材複数のラミナ(挽板)を、木表同士・木裏同士が合わさるように積層して圧着するため、反りの力が相殺されて変形しにくい
ランバーコア・LVS小角材を並べた両面に合板やMDFを接着したパネル材で、薄い板材よりも反りにくい
ポイント

柏田木材は、無垢材から突板合板(非不燃・不燃)、集成材、ランバーコア・LVSまで取り扱っていますので、「無垢材とその他の木質建材のどちらを採用するか迷っている」という方は、弊社までお気軽にご相談ください。

⚫︎突板合板とは|メリット・デメリットから無垢材との違い、材料選定のコツを解説

⚫︎集成材と無垢材どっちがいい?価格・強度・耐用年数などの違いを徹底比較

⚫︎ランバーコアとは|種類と用途、メリット・デメリット、価格・強度を丸ごと解説

⚫︎木質建材「LVL」と「LVS」とは|種類・用途・強度とメリット・デメリットを丸ごと解説



高品質で多様な「柏田木材」の木質建材

高品質な“柏田木材”のLVS

柏田木材は、林業・製材業で世界的に有名な奈良県五條市で「無垢材・不燃木材・突板合板・不燃パネル・集成材・ランバーコア・LVS」を製造・販売する建材メーカーです。

産地と品質にこだわった木材を仕入れ、天然木の魅力を活かした木質建材を製造し、規格のサイズ・仕上げに加えて、お客様のご要望に合わせた特注加工も承っております。

材料選びでお困りの方際はぜひ弊社までご相談ください。

柏田木材・製品の特長

⚫︎レパートリー豊富な「塗装・表面加工ラインナップ」
⚫︎木材の切削・接着・着色・塗装を全て自社工場で行うことによる「高い品質安定性の確保」
⚫︎木材産地に近い立地による「リーズナブルな価格の実現」
⚫︎SDGsやカーボンニュートラル実現に貢献できる「国産材(県産材・地域材)の活用」
⚫︎“こだわり”を実現できる「特注加工・開発支援・OEM製造」
⚫︎施工効率を高められる「自動倉庫管理のオンタイム納品」


柏田木材では、以下の木質建材を製造しております。


長尺品や大ロット品などのOEM製品の開発サポートも承っておりますので、「既製品ではプランに合わない」「コストと品質のバランスが良い建材を探している」という方のご相談もお待ちしております。



まとめ

板目の木材には「木表」と「木裏」があり、表面の質感や反り方に違いがあります。

そのため、施工の際にはその特徴を理解して変形しないように工夫する必要があり、場合によっては「反りにくい」材料を選ぶことも重要です。

柏田木材は1950年創業以来、時代に合わせて様々な木質建材の製造・販売を行ってまいりました。

奈良県産材をはじめとした各地の銘木を取り扱い、木質建材の製造から加工、塗装まで、全て自社工場にて行なっております。

内外装の仕上げに用いる木質建材の選定でお悩みの方は、ぜひ柏田木材までご相談ください。

お問い合わせに関して

当社では主にメーカー様、商社様、施工業者様、設計事務所様からのお問い合わせを承っております。
専門的なご相談やご依頼は、こちらのフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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