板張り外壁の設計ポイントとは?建築基準法のルールと経年劣化、メンテナンス方法を徹底解説

板張り外壁の設計ポイントとは?建築基準法のルールとメリット・デメリット、経年劣化メンテナンス方法を徹底解説


住宅・非住宅を問わず、木目を生かしたデザインがトレンドになっている中、「板張り外壁」は意匠性の高い選択肢のうちの1つです。

しかし、建築基準法における防火規定のルールや、経年変化など、注意しなければいけない点もあります。

そこで本記事では、板張り外壁の基本的な知識から、材料や張り方の種類、建築基準法の規制について、“木材のプロ”である柏田木材が詳しく解説します。

板張り外壁のメリット・デメリットや、設計ポイント、耐用年数やメンテナンスなど、多くの方が気になる「よくある質問」も紹介しますので、ぜひ設計の参考にしてください。

コラムのポイント

● 板張り外壁は、意匠面・性能面・環境面でメリットがある一方で、採用する前に知っておくべき建築基準法のルールや、デメリットや注意点があります。

● 板張り外壁の耐久性や美しい見た目を長期間維持するためには、特性を踏まえて設計プランの検討や材料選定を進めることが重要です。

● 1950年創業の「柏田木材」では、「無垢材・不燃木材・突板化粧板(不燃タイプ・非不燃タイプ)」を取り扱い、各種塗装もすべて自社工場にて行っています。


板張り外壁とは|特徴と材料の種類

板張り外壁とは|基本知識と特徴

「板張り外壁」とは、外壁の仕上げ材に天然木材を使用する方法を指し、近年は住宅・非住宅問わず採用事例が増えています。

板張り外壁は、明治・大正時代までは最もポピュラーな外壁仕上げの方法でしたが、時代の流れとともに建物の防火規定が整備され、徐々にその数は減少していました。

しかし、近年は建築デザインにおいて木質建材を取り入れる設計がトレンドになっており、板張り外壁の人気も再燃しているのが現状です。

2021(令和3)年に施行された「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律(通称:木材利用促進法)」によって、住宅や中規模以上の公共施設に積極的に木材を使用する動きが活発化したことも要因です。

板張り外壁に用いられる一般的な材料は、羽目板(はめいた)か木質サイディングで、どちらも見た目だけでは区別がつかず、明確な違いはありません。

羽目板とは、無垢材を壁や天井へ連続して施工するための加工が施された材料で、短手方向※1に実(さね)加工※2した材料を指します。

※1:一部、長手方向も実加工したものもあります。
※2:実加工は、エンドマッチ加工と呼ばれます。(詳しくは「エンドマッチ加工とは|フローリング・羽目板選びのポイントを“木材のプロ”が解説」をご覧ください。)

羽目板の仕組み

木質サイディング材には、粉末状にした木材とポリエチレンなどの樹脂素材と混ぜて成形する「人工木材」から作られるものも含まれるため、必ずしも無垢材とは限りませんので、ご注意ください。

外壁仕上げ用の羽目板は、主に国産材である杉材を使用するケースが多いですが、そのほか、米杉・カラマツ・ヒノキ、その他セランガンバツなどのハードウッドを用いる場合もあります。

無塗装の羽目板を用いることもありますが、短期間で変色する可能性もあるため、塗装済みの材料を施工するか現場塗装する場合が大半で、杉羽目板を焼杉加工にしたタイプも人気です。

▶︎おすすめコラム:外壁で使う木材|メリット・デメリットと材料の種類や塗装・メンテナンス、おすすめ建材を解説

板張り外壁のメリットとデメリット・注意点

板張り外壁のメリット


板張り外壁には、デザイン面や環境配慮の面でメリットがある一方で、設計デザインに採用する前に把握しておくべきデメリットや注意点があります。

メリット

  • 温もりを感じられるデザイン性(ナチュラルでランダムな木目や柔らかい質感が魅力)
  • 樹種・張り方の組み合わせによるオリジナリティ(シンプルな中にも独自性のある印象的な外観に)
  • 耐用年数の長さ(適切な材料選定と施工環境選びによって、モルタル塗装仕上げよりも長い耐用年数を実現可能)
  • 部分張り替えが可能な持続可能性(1枚ごとの交換が可能で、その他工業製品のような廃盤もない)
  • 高い環境配慮性(ライフサイクルにおける消費エネルギー量が他の外装材よりも少なく、木材利用は森林活性化※につながり、3R※も可能)

※森林活性化:森の木々が定期的に伐採されて再植林されると、木々の成長過程で多くのCO2を吸収する(参考:林野庁近畿中国森林管理局|健全な森林づくり
※3R:リサイクル(Recycle=原材料としての再利用)・リデュース(Reduce=廃棄物の発生抑制)・リユース(Reuse=再使用)の略称で、木材は、このすべてを実現可能な建材

▶︎おすすめコラム:〈羽目板張りの壁をインテリアに〉メリット・デメリットから張り方種類まで徹底解説

デメリット・注意点

  • 変形するリスク(湿潤と乾燥を繰り返したり、直射日光が当たると、反り・ねじれ・割れ・伸縮などが起こりやすい)
  • カビ・腐朽・蟻害のリスク(湿度が高い場所では、木材の含水率が上がり、カビ・藻・木材腐朽菌・シロアリが繁殖し、見た目や耐久性を損ねる)
  • コストの高さ(モルタル塗装仕上げや大判パネル仕上げよりも、主に施工費が割高になる可能性がある)
  • 施工技術による仕上がりのばらつき(材料の特性を踏まえた施工技術が必要で、対応できる施工会社が限られる)

このように、板張り外壁には設計上の注意点が複数あり、適した建物や施工部位は限られます。

また、材料や施工会社の選定も慎重に検討することも重要です。

▶︎おすすめコラム:【木材腐朽菌の繁殖条件と対策】カビ・菌根菌・シロアリとの違いや材料選びのコツを解説

▶︎おすすめコラム:【木材のカビ】種類と見分け方、放置する危険性、カビ取り・防止方法を徹底解説

板張り外壁の張り方(工法)|種類と特徴

板張り外壁の張り方(工法)種類


板張り外壁には、張り方(工法)にいくつか種類があり、どれを選ぶかによって、外観デザインや耐久性に影響します。

縦張り・横張り

羽目板を、縦に並べるか横に並べるかで、デザインの印象と水はけ(雨仕舞い)が異なります。

張り方の種類特徴
縦張り・板材を縦に並べる方法で、雨水が流れやすく水はけが良いため、劣化しにくい
横張り・板材を横に並べる方法で、板材を少しずつ重ねて固定する下見板張り(鎧張り)も含まれる

・雨水が流れにくく水分が止まりやすいため、風通しの悪い場所では劣化しやすい

この2種類の他に、数は少ないですが、「ヘリンボーン張り※」を採用する事例もあります。

※ヘリンボーン張り:主にモダンな洋風建築に用いられ、板材をV字になるように並べて張る方法。その見た目から「ニシンの骨(ヘリンボーン)」と呼ばれる

目地の取り方

縦張り・横張りのどちらでも、板材の並べ方(接合方法)によって、「目透かし」と「突きつけ」に分けられます。

目地を設けるかどうかによって、通気性や排気性、デザイン性、施工費が変わります。

張り方の種類特徴
目透かし張り・材料同士に隙間を設ける施工方法

・突き付け張りより技術が必要で、施工費が高くなる可能性がある

・木材の水分が放出されやすい(湿気がこもりにくい)

・木材の伸縮を吸収できる
突き付け張り
(実はぎ)
・隙間を設けずに材料同士をつける施工方法

・施工に技術が必要

・目透かし張りと比べると、木材の水分が放出されにくい(湿気がこもりやすい)

・木材が伸縮すると、継ぎ手に負荷がかかって木材が割れる可能性がある
 板張り外壁の張り方
(引用:LIXIL|ドイツ下見(どいつしたみ)とは

通気層の有無

主に外断熱を採用する建物で外壁面に設けられるのが「通気層」です。

通気層とは、構造体と外壁材の間に設けられた隙間で、この中を空気が流れることにより、壁内の湿気や熱気を排出でき、結露やカビなどの不具合を抑制します。

外壁通気工法は、木造住宅からRC造・S造の非住宅建物まで、幅広く採用されており、通気層の有無によって、板張り外壁の納まりと壁厚が変わります。

板張り外壁と建築基準法における防火規定の関連性

板張り外壁と建築基準法における防火規定の関連性

板張り外壁を採用する場合、最も大きな障壁となるのが、建築基準法で定める防火規定です。

板張り外壁の採用を検討する際は、以下の規定内容について十分な理解が必要になります。

※以下の内容は概要です。仕様条件の詳細は、事例ごとに異なる可能性があるため、各自治体へお問い合わせください。

主要構造部の用途・規模・立地に応じた規制

特殊建築物※に当てはまる建物や、一定の高さを超える建物、防火地域・準防火地域に建てる建物は、主要構造部※に基準以上の不燃性能が求められます。

※特殊建築物:学校・体育館・病院・劇場・観覧場・集会場・展示場・百貨店・市場・ダンスホール・遊技場・公衆浴場・旅館・共同住宅・寄宿舎・下宿・工場・倉庫・自動車車庫・危険物の貯蔵場・と畜場・火葬場・汚物処理場と、その他これらに類する用途の建物
※主要構造部:壁・柱・床・梁・屋根・階段のうち、構造上重要でないものを除いた部分
(参考:建築基準法第2条「用語の定義」

【用途に応じた規制】

建築基準法の建物用途に応じた防火規制
「主要構造部の制限【用途に応じた規制】(法第27条)」
(引用:国土交通省|建築基準法制度概要集

【規模に応じた規制】

主要構造部の制限【規模に応じた規制】
「主要構造部の制限【規模に応じた規制】(法第21条)」
(引用:国土交通省|建築基準法制度概要集

【立地に応じた規制】

建築基準法における防火規定
「主要構造部の制限【立地に応じた規制】(法第61条・第62条)」
(引用:国土交通省|建築基準法制度概要集

上記で定める耐火構造・準耐火構造・防火構造の違いは、以下のとおりです。

構造の種類認定条件
耐火構造1〜3時間の加熱に対する非損傷性・遮熱性・遮炎性を確保できる構造であること(=耐火性能)

・告示で定められた例示仕様(建設省告示第1399号「耐火構造の構造方法を定める件」)か、試験結果などに基づき、国土交通大臣が認定した仕様であること
60分準耐火構造60分以上の加熱に対する非損傷性・遮熱性・遮炎性を確保できる構造であること(=60分準耐火性能)

・告示で定められた例示仕様(建設省告示第1358号「準耐火構造の構造方法を定める件」)か、試験結果などに基づき、国土交通大臣が認定した仕様であること
45分準耐火構造45分以上の加熱に対する非損傷性・遮熱性・遮炎性を確保できる構造であること(=45分準耐火性能)

・告示で定められた例示仕様(建設省告示第1358号「準耐火構造の構造方法を定める件」)か、試験結果などに基づき、国土交通大臣が認定した仕様であること
防火構造
(30分の火熱に耐える措置)
・外壁及び軒裏に30分以上の加熱に対する非損傷性・遮熱性・遮炎性を確保できる構造であること

・告示で定められた例示仕様(建設省告示第1359号「防火構造の構造方法を定める件」)か、試験結果などに基づき、国土交通大臣が認定した仕様であること

外壁も主要構造部に含まれるため、上記の条件をクリアしなくてはならず、木材は火熱が加わらなくなった後でも燃焼し続けるおそれがあるとして、「あらわし」の状態で耐火構造を実現することが困難です。

ただし、準耐火構造であれば、防火構造の外壁に羽目板を施工する方法や、国土交通大臣の個別認定を受けている工法を採用する方法であれば、主要構造部の防火規定をクリアできる場合があります。

また、直接雨がかからない場所※であれば、防火材料として認定されている不燃木材を使用することにより、耐火構造を実現できる可能性もあるため、自治体や指定確認検査機関などに事前相談しましょう。

※不燃木材は、雨にさらされると水溶性薬剤が流出して不燃性能が低下し、高湿度の環境下では空気中の湿気を引き寄せて変形する恐れがありますので、使用の可否はメーカーにご相談ください。

建築物の外殻に対する制限(防火地域・準防火地域・法22条区域)

市街地など建物が近接している地域で火災時の延焼を防ぐために、建築物の外殻(屋根と「延焼のおそれのある部分」に含まれる外壁・軒裏・開口部)について、一定の不燃性能が要求されます。

規制対象の部分規制の内容
屋根周囲の建築物から飛んでくる火の粉によって屋根から延焼しないように、屋根材を不燃材料にしなくてはいけない
(主要構造部を耐火構造・準耐火構造とした場合は、これらの延焼防止性能を有すると認められる)
「延焼のおそれのある部分」の外壁・軒裏周囲の建築物で発生した火災による輻射・接炎によって延焼しないように、防火構造としなくてはいけない
(主要構造部を耐火構造・準耐火構造とした場合は、これらの延焼防止性能を有すると認められる)
「延焼のおそれのある部分」の開口部周囲の建築物で発生した火災による接炎によって延焼しないように、防火設備(防火シャッターなど)を設置しなくてはいけない

この規制を受けるエリアは、防火地域・準防火地域・22条地域※で、それ以外の場合でも建物の規模によっては外殻に不燃材料などを使用することが義務付けられています。

※22条地域(法22条区域):建築基準法第22条「屋根」に基づき、行政が屋根(一部の外壁・軒裏)の不燃化を義務付けるエリアを指し、主に防火地域・準防火地域以外の住宅密集地が該当する

外殻の防火規定
「建築物の外殻に対する制限(法第22条~第25条・第63条・第64条)」
(引用:国土交通省|建築基準法制度概要集

※準防火構造:外壁及び軒裏に20分以上の加熱に対する非損傷性・遮熱性・遮炎性があり、告示で定められた例示仕様(建設省告示第1362号「木造建築物等の外壁の延焼のおそれのある部分の構造方法を定める件」)か、試験結果などに基づき、国土交通大臣が認定した仕様である構造

板張り外壁で上記の基準を満たすためには、主要構造部の規制と同様に、告示で定めた仕様(外壁を不燃材と板張りの二重構造にするなど)にするか、不燃木材を用いる方法が有効です。

ただし、外壁の規制対象である「延焼のおそれのある部分」は、雨が直接当たるため、不燃木材を使用できないケースが多いのでご注意ください。

高湿度の場所に不燃木材を使用すると、薬剤が表面に染み出して結晶化する白華現象が発生したり、無垢材よりも変形しやすくなったりする可能性があるため、材料選定はメーカーなどに相談しましょう。

※詳しくは「不燃木材とは?建築基準法との関連性とメリット・デメリットをプロが解説」をご覧ください。

防火構造・準防火構造の対象となる建物でも、「延焼のおそれのある部分」に含まれない範囲であれば、外壁材に関する防火規定はないため、通常の羽目板などを採用できます。

(耐火構造・準耐火構造は範囲に関係なく、外壁の仕様に規制があるので要注意)

具体的な仕様例は、各種団体のサイト等で公表しており、工法の認定は、工業会もしくは断熱材メーカーが取得するのが一般的です。

柏田木材では、認定の仕様に沿った製品を特注製造いたしますので、お気軽にご相談ください。

▶︎おすすめコラム:延焼ラインとは|建築基準法の定義・規制内容・緩和措置、外壁・軒裏の材料選定ポイント


板張り外壁の設計ポイント|劣化対策と長持ちさせるコツ

板張り外壁の設計ポイント|劣化対策・長寿命化のコツ

板張り外壁を採用する際には、劣化対策や長寿命化するためのポイントを押さえましょう。

軒・庇の設計(雨がかりを減らす)

軒や庇の長さを検討し、雨がかりを減らしましょう。

板張り外壁の劣化を防ぎ、長持ちさせるためには、できるだけ雨に当たらないようにすることが肝心です。

こまめなメンテナンスが難しい公共施設では、エントランスなど半屋外部分に板張り外壁を採用するプランをおすすめします。

水切りの納まり(雨仕舞いのディテール)

基礎の上でコンクリートと板張りが切り替わる場所や、窓・ドアなどの開口部周りは、雨水が板張りの奥に侵入しやすいため、水切りを設置するなど、雨仕舞いの設計を適切に行いましょう。

水切りとは、雨水が内部に侵入するのを防ぐために、上から伝ってきた水を外部(下方向)に効率よく排出する金属製の部材です。

外壁の水切りパーツ

デザインの観点から水切りを設置しない設計プランもありますが、板張りの場合は水はけが悪いと雨漏りの原因になるだけではなく、カビ・藻・木材腐朽菌・シロアリなどの繁殖につながるため、取り付けることをおすすめします。

水切りを取り付ける主な場所は、以下のとおりです。

  • 外壁と基礎の境界(土台水切り)
  • 外壁の出隅・入隅(板張りの方向が切り替わる部分)
  • 窓サッシの横や下

張り方の検討

外壁面の水はけを最優先する場合は、「縦張り」を選びましょう。

横張りは、雨水が下に流れ落ちるまで時間がかかり、湿度が高いと水分が長時間板材の表面に残ってしまいます。

デザイン面で横張りを採用したい場合は、庇や軒を長めにするなどの工夫が必要です。

通気計画

板張り外壁をダメージから守るためには、板がすぐに乾くように通気計画を検討することも重要です。

板の表面から染み込んだ雨水が裏面まで浸透し、長期間乾かずにいると、木材腐朽の原因になります。

透湿防水シートを貼った外壁の躯体に胴縁を固定し、その上に羽目板を並べる方法が主流です。

高品質な材料の選定

板張り外壁の材料を選ぶ際には、以下の点に着目しましょう。

  • 杉・桧などの針葉樹は、適切な含水率※になるまでしっかり乾燥した材料を選ぶ(重くて硬い広葉樹を用いる選択肢もあるが、材料コストが高くなるので要注意)
  • 柾目※の材料を選ぶ(板目※の材料より反りにくい)
  • 薬注処理(AZN処理※)や、熱処理され木材を選ぶ(内側からの劣化を抑制できる)
  • 塗装済み木材を選ぶ(高湿度の場所や直射日光の当たる場所でも、劣化を抑制できる)

※JAS(日本農林)規格では、造作用製材の含水率は15%もしくは18%以下でなければいけないと定めており、時間をかけてじっくり乾燥させた木材ほど、湿度変化による変形が少ないとされています。(参考:農林水産省|製材の日本農林規格
※柾目:年輪の筋に直行して切り出すと現れ、直線的な線状の木目が特徴
※板目:丸太の中心から外れた場所を年輪と平行に切り出すと現れ、輪っか状の木目が連なる
※AZN処理:乾式注入方式を指し、木材の防腐処理に用いられる。油溶性薬剤で寸法変化が小さく、薬剤層が深い・薬剤が雨で溶脱しにくいなどのメリットがあり、効果が長持ちする

(木目についての詳細は「〈木目の種類〉特徴の違いや見分け方・選び方について木材のプロが徹底解説」をご覧ください)

雨が当たらない場所に不燃木材を施工する場合でも、無塗装のものは水溶性薬剤が湿気を引き寄せて変形しやすいため、不燃塗装を施したものを選びましょう。

塗装処理は、表面からの劣化を、薬注処理・熱処理は内側からの劣化を抑え、両方を組み合わせることにより、優れた耐久性を発揮します。

「どのような材料を選べばいいかわからない」という方は、無垢の羽目板材や不燃木材、各種処理済み木材も取り扱う柏田木材までご相談ください。


板張り外壁に関する「よくある質問」

板張り外壁に関する「よくある質問」


ここでは、板張り外壁について多くの方からいただくご質問に、“木材のプロ”が回答します。

Q .板張り外壁の費用(単価)目安はどのくらい?

A .板張り外壁の施工単価は、建物の構造・規模や板材の種類によって異なりますが、8,000〜15,000円/㎡(材工とも)が相場です。

ただし、不燃木材の場合は30,000〜35,000円/㎡(材工とも)と高額になり、塗装が必要な場合も別途費用が発生します。

そのため、材料選定の際にはメーカーへ見積もりを依頼することが重要です。

Q .非住宅の建物(公共施設・民間施設)で板張り外壁の採用事例が増えているって本当?

A .2021年に「木材促進法(脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律)」が施行されてから、中規模以上の建築物でも木造化や木質化が進んでおり、板張り外壁の事例が増えています。

(参考:林野庁|建築物の木造化・木質化事例、参考資料

木材促進法は、木材の使用を義務付けるものではありませんが、木材利用のメリットが広まるきっかけとなりました。

(木材利用のメリットは「【木材と建築の関係】種類・特徴とメリット・デメリットを解説|木造化・木質化についても」をご覧ください)

最近は、国産材・地産材(地域材)を採用するケースも多く、2024年には、木材自給率が1970年の水準まで回復しました。

木材自給率の推移
(引用:林野庁|「令和6年(2024年)木材需給表」の公表について

国産材・地産材の活用は、特に非住宅分野で進んでおり、輸送における消費エネルギーの削減につながり、地元住民に愛着を持たれるなどのメリットがあります。

▶︎おすすめコラム:国産材利用でSDGs達成を目指す。メリット・デメリットから活用方法まで徹底解説

Q .板張り外壁材の耐用年数は?経年劣化する?

A .板張り外壁は、環境条件さえ揃えば、無塗装であっても100年で表面が3mmほど劣化する程度で、変色を除けば長期間メンテナンスフリーの可能性もあります。

ただし、夏には高温多湿となる日本においては、板張り外壁を塗装するケースが多く、その場合は、3〜15年の周期で再塗装が必要です。

特に、雨がかかる場所や紫外線を長時間受ける場所は劣化が早いため、ご注意ください。

Q .板張り外壁材のメンテナンス方法と頻度は?外壁塗装はできる?

A .板張り外壁は、構造的な性能維持の観点では、必ずしも定期的な塗装が必要とは限りませんが、経年とともに見た目が損なわれる場合が多く、木材が銀白色に変色し、木目が粗くなったら、着色塗装をご検討ください。

ただし、一度塗装すると、3〜15年周期で定期的な塗り替えが必要です。

板張り外壁にクリア塗装するケースもありますが、こちらは着色塗料よりもさらに耐用年数が短いため、メンテナンスコストを踏まえて仕様をご検討ください。

Q .板張り外壁を無塗装にするデメリットは?

A .板張り外壁を無塗装にするデメリットは、劣化が進み、補修工事の費用が高額になる可能性が高い点です。

無塗装の板張り外壁は、木材本来の色合いや風合い、経年変化を楽しめて、条件が揃うと長期間メンテナンスフリーです。

ただし、新品の木材に注入される防虫剤や防腐剤の効果は永続的ではなく、公共施設では、外壁の細やかな点検・補修が難しく、知らないうちに劣化が進む事例も少なくありません。

そのため、板張り外壁には、工場塗装された木材を使用するケースが一般的です。

塗装品を使うと、主に以下のメリットを得られます。

  • 耐水性が高まる
  • 経年による変色や色のムラが目立ちにくい
  • 湿度の影響を受けにくくなる
  • 着色塗装すると、雨垂れによる黒ずみや水ハネのシミが目立ちにくくなる

最近は、塗装したかどうかがわからないマット仕上げの表面保護塗料も増えており、無塗装に近い風合いを表現できます。

また、経年変化後の色合いに近くなる塗料もあるため、すぐに落ち着いた印象にしたい方におすすめです。(例:ウッドロングエコ)

▶︎おすすめコラム:外壁の杉板は塗装すべき?しないべき?それぞれのメリット・デメリットを解説

▶︎おすすめコラム:屋外へ木材を使う場合は塗装が必須|その理由や塗料種類について解説

Q .板張り外壁で利用できる補助金はある?

A .板張り外壁に国産材や地産材を使うと、補助金の対象になる可能性があります。

木材利用に関する補助事業は、自治体単位(都道府県もしくは市区町村)で行っていますので、事前に対象要件を確認しましょう。

例)奈良県|公共施設における県産材利用に係る支援長野県|木造・木質化支援事業(設計支援を含む)など

制度の一部は、全国すべての地域における建築プロジェクトが対象のものもあります。

高品質の外壁用羽目板・不燃木材は“柏田木材”へご相談ください

高品質で多様な“柏田木材”の木質製品

柏田木材は、1950年に林業で有名な奈良県五條市で創業した「無垢材・不燃木材・突板化粧板(不燃タイプ・非不燃タイプ)」を取り扱う建材メーカーです。

材料選定のサポートや、特注品・OEM製品のご注文も承っておりますので、「防火規定などに対応できる」「品質が高い」・「産地にこだわった」木質建材をお探しの方は、ぜひ弊社へご相談ください。

柏田木材・製品の特長

● レパートリー豊富な「塗装・表面加工ラインナップ」
● 木材の切削・接着・着色・塗装をすべて自社工場で行うことによる「高い品質安定性の確保」
● 木材産地に近い立地による「リーズナブルな価格の実現」
● SDGsやカーボンニュートラル実現に貢献できる「国産材(県産材・地域材)の活用」
● “こだわり”を実現できる「特注加工・開発支援・OEM製造」
● 施工効率を高められる「自動倉庫管理のオンタイム納品」


杉羽目板

杉羽目板
種類厚み
(mm)
幅×長さ
(mm)
塗装形状オプション加工
規格サイズ12115×1950
115×3800
ウレタン塗装
UV塗装
オスモUVオイル塗装
長手本実
長手目透かし
着色塗装
浮造り
特注サイズ9〜18幅:50〜240
長さ:900〜4000
ウレタン塗装
UV塗装
オスモUVオイル塗装
長手本実
長手目透かし
着色塗装
浮造り

時間をかけてじっくり天然乾燥した後に機械による中温乾燥を施すことで、杉本来の美しい淡紅色を残し、反りや木口割れなどの変形を最小限に抑えられます。


ルーバー

ルーバー無塗装
種類厚み
(mm)
幅×長さ
(mm)
塗装・表面加工樹種
無垢タイプ
集成材タイプ
〜90幅:~450
長さ:〜4000
無垢:ウレタン・オイル・外部用塗装

集成材:ウレタン・オイル

※着色・浮造りも可能
無垢:杉・桧

集成材:杉・桧・タモ・ウォルナットなど
※上記の他に「突板タイプ」もありますが、そちらな屋内利用におすすめです。詳細は商品ページをご覧ください。

屋外用塗料や薬剤注入による防腐処理にも対応し、サイズもお客様のご要望に合わせて製造いたします。


不燃木材

不燃木材
種類厚み
(mm)
幅×長さ
(mm)
形状塗装
無垢タイプ
集成材タイプ
12〜90幅:~450
長さ:〜1500
羽目板
ルーバー
不燃ウレタン塗装

それぞれ、「杉」と「桧」、「価格を抑えたレギュラータイプ」と「半屋外でも利用できる白華抑制タイプ」をお選びいただけます。


まとめ

板張り外壁は、意匠面・性能面・環境面でメリットがある一方で、採用する前に知っておくべきデメリットや注意点があります。

耐久性や美しい見た目を長期間維持するためには、特性を踏まえて設計プランの検討や材料選定を進めることが重要です。

柏田木材は1950年創業以来、時代と共に様々な木質建材の製造・販売を行ってまいりました。

「木目を活かした内装・外装デザインを実現させたいが、思うような材料が見つからない」という方は、ぜひ柏田木材までご相談ください。




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